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特徴
” 面倒を見てもらいたいという広範で過剰な欲求があり、その為に従属的でしがみつく行動をとり、分離に対する不安を感じる。成人早期までに始まり種々の状況で明らかになる。以下のうち5つ以上(またはそれ以上)によって示される
(1)日常のことを決めるにも、他の人たちからの有り余るほどの助言と保証がなければできない。
(2)自分の生活のほとんどの主要な領域で、他人に責任を取ってもらうことを必要とする。
(3)支持または提唱を失うことを恐れるために、他人の意見に反対を表明することが困難である。
(4)自分自身の考えで計画を始めたり、または物事を行うことが困難である。
(5)他人から愛育及び支持を得る為に、不快なことまで進んでするほどやり過ぎてしまう。
(6)自分の面倒を見ることができないという誇張された恐怖のために、一人になると不安または無力感を感じてしまう。
(7)1つの親密な関係が終わった時に、自分を世話し支えてくれる基になる別の関係を求める。
(8)自分が一人残されて、自分で自分の面倒を見ることになるという恐怖に、非現実的なまでに囚われている。
『パーソナリティ障害』(岡田尊司)より
依存性パーソナリティ障害についての定義を本から引用したが恐らくあまり特徴をつかむことができないだろう。
依存性パーソナリティ障害の人の特徴として、自分一人では何もできず常に他人に依存した状態にあり、人の意見に流されやすいことが挙げられる。
一人でいることが苦手で、誰かと一緒にいないと不安になったり、空虚に感じ、自分を紛らわすことができない。
自己主張を抑える傾向にあり、嫌われるのを恐れるあまり、相手に合わせてしまう。
相手に意見を合わせがちな人間は、相手を支配したい人間にとっては恰好の餌食になる。相手を支配したいという欲を持つマインドコントールする側の人間には最も都合が良いのだ。
パートナーの選び方
依存しやすい人は、自分に優しくしてくれる人なら誰でもいいという選択基準になりがちである。
依存性パーソナリティ障害の人は、自分で主体的に生きていくことを求められると不安を感じることがあり、リーダーシップをとってくれる人をパートナーに選ぼうとする。
正しい方向性のリーダーシップをとってくれる人を選べればいいが、自分の都合のいいように相手を利用するような遊び人や、支配欲の強い暴力的な傾向にある人や口ばっかりで行動の伴わない人をパートナーに選んでしまうことがしばしばある。
そんなパートナーに自己犠牲的な献身を捧げてしまうと、利用されるだけ利用されて人生は悪い方向へと誘われてしまう。
正しい方向性でリーダーシップをとってくれるパートナーに恵まれると人生は良い方向に向くようだ。
パートナーには、常に学校や職場でリーダーシップをとってきたようなタイプの人間を選ぶとうまくいくだろう。
原因
このような依存性人格障害を患っている人は、
幼い頃からの親との関係性が問題であるとされている。
過保護で支配的な親の元で、育てられたケースが多いのだ。
過保護で支配的な親は、自分の子供の考え方は未熟で、自分が代わりに答えを出してやるのが賢明な策だと考えるのだ。
自分が一番正しいと思う事を子供の気持ちに関係なく強制するようになるうちに、子供は親の顔色を伺い、自分で何が正しいのかで物事を判断するのではなく、親の判断に委ねて生きるようになっていくのだ。
そうした幼い頃からの親と子の関係が原因となり、依存的な人格が出来上がっていくのだ。